QC検定とは?試験概要と3級受検で実際に行った対策を解説【おすすめ参考書も】【2020年版】

目次

はじめに

みなさんはQC検定という資格をご存知でしょうか?
QC検定とは、品質管理の知識を問う検定で、毎年2回、3月と9月に全国の試験会場約120か所で実施されています。
4段階のレベル(級)があり、実際に業務で品質管理に携わっている方~学生まで幅広い層を対象としています。

QC検定は、一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)が主催しており、一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が認定する検定です。
日本国内における品質管理や規格を司る団体が規格する国内の標準的な資格です。

[参考]

日本規格協会のWeb販売サイト「JSA Webdesk」のページです。日本産業規格JISや国際規格ISO・IEC、海外規格ASTM・BS・DIN・ASME・UL等の規格販売。品質管理や信頼性等の管理技術、ISOマネジメントシステム、標準化、規格説明会、国際標準化研修など様々な研修メニューがございます。

私はQC検定3級を受験し、合格することが出来ました。
今後この資格を受験する方に向けて、

  • 試験の概要についてまとめておきたい
  • どのような勉強をすればよいか?これから勉強する方へためになる情報を共有したい

という思いでこの記事を書いています。

試験の概要について

試験は4つのレベルがあります。


4~2級まではマークシート式ですが、1級はマークシートに加え論述があり、さらに合格ラインの制約も厳しくなっています。合格率が非常に低いのもうなずけます。。。

※最新の情報を調べて掲載していますが、必ず公式HPにて情報を確認してみてください。

日本規格協会のWeb販売サイト「JSA Webdesk」のページです。日本産業規格JISや国際規格ISO・IEC、海外規格ASTM・BS・DIN・ASME・UL等の規格販売。品質管理や信頼性等の管理技術、ISOマネジメントシステム、標準化、規格説明会、国際標準化研修など様々な研修メニューがございます。
直近の合格率と試験の難易度

直近10回分の各級ごとの受験者/合格者/合格率です。

やはり、1級は狭き門ですね。。。私が会ったことがあるのは1級ホルダー一人だけでした。

※合格率は申込者ではなく受検した人数です。
※公式の受検者データを参考としています。

各級の難易度

主観となりますが、以下のようなレベル感かと。

4~3級:実務経験がなくても、勉強すれば十分に合格できるレベルです。
2級 :実務経験がなくても、頑張れば合格に届くかと思いますが、実務を想像出来ないと点数を稼ぐのが難しい印象です。
1級 :実務経験は必須でしょう。組織を横断した品質管理プロジェクトを率いるレベルです。

以下の例題を確認してみて、どの級を受検するか参考にしてみてください。

例題
1級
https://www.jsa.or.jp/datas/media/10000/md_292.pdf

2級
https://www.jsa.or.jp/datas/media/10000/md_293.pdf

3級
https://www.jsa.or.jp/datas/media/10000/md_294.pdf

4級
https://www.jsa.or.jp/datas/media/10000/md_295.pdf

※日本規格協会の公式の例題です。

QC検定 対策詳細

対策教材

4級

テキスト&過去問の組み合わせで勉強するのがおすすめです。

3級

こちらの問題集は解説が非常に丁寧&巻末の模擬問題も実際の試験に近い問題が出ました。
用語の確認用に赤シート(重要な用語を隠すシート)も有用でした。

勉強法

自分がどれだけ解く力を持っているのか(現状分析)をした後、ゴール(合格ライン突破)までの差分を縮めていく勉強法がおすすめです。
※すべての資格において私はこの方法で取り組んでいます。

  1. 問題集を使って、実際の試験と同じ時間を計測して問題を解いてみる
  2. 解きながら、問題文・選択肢で理解できない項目があった問題にチェックを入れる
  3. 解答を見ながらチェックをいれた問題と解説を熟読し、分からない用語はカテゴリごとのグループを作ってリスト化する
  4. 出題範囲の中でも比重の高い分野から、2で作ったリストを自分の言葉で説明できるレベルまで持っていく(ヒトに教えるような感覚で)
  5. 1に戻り、繰り返し

3級合格に遣った勉強時間

2週間をかけて、平日は1hずつ、休日2-3h程度です。量より質が重要となると思いますので参考程度にお考えください。品質管理の実務経験は無しだったので、実務経験のある方はより短い時間での合格や2級に挑戦できるかと思います。

試験を受けてみた感想

  • 言葉の定義を明確に
  • QC7つ道具/新QC7つ道具はしっかり理解しておく
  • 参考書だけではフォローできない問題も出題される
    問題集で問われる知識に近い問題も出題されますが、1-2割は未知の用語ややや難易度の高い問題が出題されました。そのため、問題文や選択肢そのまま憶えて試験に臨むのはリスクが高いです。

他の資格と比べると、より実務的な資格で資格取得が目的となってしまったり、暗記ゲーム化してしまうタイプの資格ではなく、自分の血肉となる資格に感じるので、ご興味のある方はぜひ受検をおすすめします。

「ビジネススキル」の記事一覧です。

余談ですが、勉強の方法/考え方の考え方などはこのあたりの本を参考にしています。