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企業戦略、ブルーオーシャン戦略、ポジショニング、ケイパビリティといった
様々な戦略にまつわる書籍があります。名著と呼ばれる本には”長い年月を経て陳腐化しない示唆に溢れている”と考えます。
その一冊として、楠木建著作のストーリーとしての競争戦略の内容を少しだけご紹介します。
(ブログタイトルもこの本からインスパイアされております)
少しでも興味を持っている方はすぐ買ったほうが良いです。
骨法1
エンディングから考える。どういう状態に到達していたいか。
(コンサルでよく言われるゴール思考に近いですね)
到着すべきポイントは以下3つのいずれか
なぜ、だれ、を明確に定めること。そして、誰かをターゲットにすることは他の誰かに嫌われることを理解する。コンセプトに対して、打ち手は全て論理的に噛み合ってくる。
打ち手ひとつを取り出してみると、定石とは真逆となっていることもある。
骨法2
普通の人々の本性を直視すること。
言われたら確実にそそられるが、言われるまで気づかない、が理想
マーケティングの世界でも、ユーザが欲しいものをヒアリングするのではなく、ユーザが気づかなかった欲求をデザインすることが求められますね。
骨法3
悲観的に論理を詰める。一つ一つの打ち手は地味、必殺技はない。
骨法4
物事の順序にこだわる。因果関係が重要。時間展開に合わせて、組み立てたストーリーで動かす。
骨法5
過去から未来を構想する。数十年続くストーリーを組み立てる。過去の状況から力学、作用を考える。
骨法6
失敗を避けようとしない。なるべく早い段階で小さい失敗をする。
失敗の定義をルールにする。何が勝ち負けなのか?なぜ勝ちなのか、負けなのか
骨法7
賢者の盲点を衝く。なにを馬鹿な、と思えるようなものが理想。ストーリー戦略論の肝。
一見不合理にみえるコンセプトが打ち手とともに大きな歯車となって動き出す。
骨法8
競合他社に対してオープンに構える。部分的な模倣では他社は追いつけない。むしろ部分的模倣によって、遠回りし、ダメージを被る可能性もある。
骨法9
抽象化して本質を掴む。抽象→具体の思考の幅、スピードが大事。
抽象化できる思考こそが、知見として価値がある。
骨法10
思わずひとに話したくなる話にする。全員が共犯意識をもってひとつのストーリーに突き進む
楠木 建著 “ストーリーとしての競争戦略”の要点、骨法10ヶ条をご紹介させていただきました。私が書いたざっくりとしたまとめより、何十倍も内容が濃い本著をぜひ皆さんに読んでいただきたいです。また、楠木 建氏の他の書籍も示唆とユーモアに溢れております。